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永住許可は本当に厳しくなる?年収・年金・配偶者特例の最新動向を整理する

永住権の取得を目指して準備を進めている方の中には、2026年7月ごろから相次いで報じられている「永住許可の要件厳格化」というニュースを見て、不安になった方も少なくないはずです。「日本人世帯の平均を上回る年収が必要になる」「厚生年金に30年加入した水準の年金が求められる」といった見出しだけを見ると、これまでの準備が無駄になってしまうのではと感じてしまいます。

ただし、報じられている内容の多くは、2026年9月時点でまだ正式に公開されているガイドラインには反映されていない案の段階にあるとされています。本記事では、現行の永住許可の基本的な仕組みと、報道されている見直し案の内容、そして今の時点で確認しておきたいポイントを整理します。

永住許可の基本的な要件は何ですか?

出入国管理及び難民認定法(入管法)第22条に基づき、永住者への在留資格変更を希望する外国人は、法務大臣に永住許可を申請するとされています。同条では、申請者が①素行が善良であること、②独立の生計を営むに足りる資産または技能を有することのいずれにも適合し、かつ、その永住が日本国の利益に合すると法務大臣が認めた場合に限り、永住許可を与えることができると定められています。

法務省・出入国在留管理庁が公開する「永住許可に関するガイドライン」では、この「国益要件」について、原則として引き続き10年以上本邦に在留していること(うち5年以上は就労資格または居住資格による在留であること)、罰金刑・拘禁刑などを受けていないこと、納税・公的年金・公的医療保険の保険料の納付などの公的義務を適正に履行していることが求められるとされています。なお、日本人・永住者・特別永住者の配偶者や子については、これらの要件の一部が免除される特例が設けられているとされています。

2026年7月に報じられた「厳格化」とは何ですか?

2026年7月ごろから複数の媒体で、法務省・出入国在留管理庁が「永住許可に関するガイドライン」をさらに改定する方向で検討していると報じられています。報道によれば、柱となるのは、①日本人世帯の平均を上回る年収を求める基準、②厚生年金に30年加入した場合に相当する見込みの年金受給額を求める基準、③国益要件の評価基準の見直し、④配偶者特例における婚姻年数・在留年数の引き上げ、の4点とされています。

これらはあくまで報道段階の内容であり、2026年9月時点で法務省が公開している最新のガイドライン(令和8年2月24日改訂版)そのものには、具体的な年収額や年金水準の数値としてはまだ明記されていないとされています。今後、パブリックコメントなどの手続きを経て正式に反映される可能性がある案として理解しておくことが実務上大切です。

報道されている見直し案の主な数字

配偶者特例:婚姻年数の下限(報道案)
3→5

現行は婚姻3年・在留1年とされる

配偶者特例:在留年数の下限(報道案)
1→3

現行の要件からの引き上げが報じられている

参照基準とされる厚生年金の加入年数
30年相当

見込み受給額の算定基準として報じられている

新基準の原則適用時期(報道)
2027年4月〜

収入基準は2026年4月以降の申請から適用されるとの報道もある

配偶者特例の婚姻・在留年数はどう変わりますか?

永住許可の国益要件のうち、在留年数に関する部分は、日本人・永住者・特別永住者の配偶者について、通常より短い期間で満たせる特例が設けられているとされています。報道によれば、この特例の基準を婚姻3年・在留1年から、婚姻5年・在留3年へ引き上げる案が検討されているとのことです。

実際に婚姻を通じた永住許可を検討している方にとっては、この特例の適用範囲がどう変わるかによって、申請できる時期の見通しが大きく変わり得ます。現時点では確定した制度ではないため、婚姻年数・在留年数の記録(婚姻届の受理日、住民票上の同居記録など)を日頃から整理しておくことが実務上役立つとされています。

新旧どちらの基準が、いつ申請する人に適用されますか?

報道では、見直し後の基準は原則として2027年(令和9年)4月以降の申請から適用するとされる一方、年収に関する基準については2026年(令和8年)4月以降の申請にもさかのぼって適用され得るという内容も伝えられています。つまり、すでに申請準備を進めている方の申請にも影響し得る建て付けだとされています。

ただし、これらの適用時期や経過措置の詳細は、2026年9月時点で法務省から正式に公表されたものではないとされています。個別の申請時期によってどちらの基準が適用されるかは、最終的に公表される正式なガイドラインと運用細則を確認する必要があります。

税金や年金の未納は永住許可の取消しにつながりますか?

2024年6月に成立した改正入管法(2027年4月1日施行予定)では、永住許可の取消事由として、①故意に公租公課(納税・公的年金・公的医療保険の保険料など)を履行しない場合、②入管法上の届出等の義務を履行しない場合、③重大な犯罪により拘禁刑に処された場合、の3類型が新たに整理されるとされています。

ここでのポイントは「故意」であることが要件とされている点です。病気や失業などやむを得ない事情による一時的な未納は、直ちに取消しの対象にはならないと説明されています。もっとも、2027年6月ごろからはデジタル庁の情報基盤を通じて、出入国在留管理庁が国民健康保険・国民年金などの未納情報を確認できる仕組みの運用が始まるとされており、日頃から公的義務を適正に履行しておくことの重要性は変わらないといえます。

根拠となる法令・ガイドライン

入管法 第22条(永住許可)
永住許可の申請手続と、素行善良・独立生計・国益適合という許可要件の基本的な枠組みを定めているとされる条文です。日本人・永住者・特別永住者の配偶者や子については一部要件が免除される特例も同条に基づくとされています。
永住許可に関するガイドライン(令和8年2月24日改訂)
国益要件の具体的な判断基準(在留年数・公的義務の履行状況・経済的な安定性など)を示す運用指針とされ、現在及び将来にわたり日本人と同等水準以上の経済条件を求める旨が明記されているとされています。2026年7月以降報じられている年収・年金の具体的な見直し案は、2026年9月時点でこのガイドラインにはまだ反映されていないとされています。
改正入管法(2027年4月1日施行予定)
永住許可の新たな取消事由(故意の公租公課不履行・届出義務違反・重大犯罪による拘禁刑)を定める改正とされています。

出入国在留管理庁 永住許可の案内

よくある漏れと対策

  • 「年収基準が日本人平均を超えないといけなくなるらしい」という報道だけを見て、今の自分では永住は無理だと思い込み、申請準備自体をやめてしまった。

    報じられている案が正式なガイドラインに反映されているかどうかを出入国在留管理庁の公式サイトで確認し、不明な点は行政書士など専門家に個別に相談する。

  • 配偶者特例の婚姻・在留年数がいつから何年に変わるのか誤解し、まだ要件を満たしていないと思い込んで申請時期を先延ばしにした。

    婚姻届の受理日や住民票上の同居記録など、婚姻・在留の年数を裏づける資料を日頃から整理し、正式な適用時期が公表され次第、自分の状況にどちらの基準が当てはまるか確認する。

  • 国民健康保険料や国民年金保険料の支払いを一時的に忘れていたが、「後で払えば問題ない」と考えて記録を残していなかった。

    納付記録・領収書を保管し、うっかりの未納があった場合は速やかに納付したうえで、必要であれば市区町村窓口で納付状況を確認しておく。

  • 永住許可の要件を年収額だけで判断し、在留年数や公的義務の履行状況など他の要件を確認していなかった。

    在留年数・就労資格か居住資格かの区分・納税や年金の履行状況など、複数の要件を総合的に確認する。

永住許可の準備で確認しておきたいこと

  • 自分の在留資格が就労資格・居住資格のどちらに区分されるか確認した
  • 通算の在留年数と、そのうち就労・居住資格による年数を確認した
  • 直近の納税状況(課税証明書・納税証明書など)を確認した
  • 国民年金・厚生年金、国民健康保険の納付状況に未納がないか確認した
  • 配偶者として申請を検討している場合、婚姻届の受理日と同居の記録を整理した
  • 出入国在留管理庁の公式サイトで最新版の「永住許可に関するガイドライン」を確認した
  • 気になる点は行政書士など専門家に個別相談する予定を立てた

よくある質問

Q. 永住許可の年収基準は、もう引き上げられることが決まったのですか?
A. 2026年7月ごろから報じられている「日本人世帯の平均を上回る年収」「厚生年金30年水準」といった基準は、2026年9月時点で法務省が公開している最新版のガイドラインにはまだ具体的な数値として明記されていないとされています。正式な内容は、今後公表される公式情報で確認する必要があります。
Q. 配偶者特例の婚姻年数・在留年数の変更は、今準備中の申請にも影響しますか?
A. 報道では婚姻3年・在留1年から婚姻5年・在留3年への引き上げが伝えられていますが、どの時点の申請から新基準が適用されるかについては、正式な経過措置の公表を待つ必要があるとされています。自己判断で申請時期を決めず、最新情報を確認することが勧められます。
Q. 年金や税金の支払いを一度忘れただけで、永住許可が取り消されますか?
A. 2027年4月施行予定の新たな取消事由は「故意」の不履行を対象としているとされ、病気や失業などやむを得ない事情による一時的な未納は直ちに対象になるものではないと説明されています。ただし、日頃から適正に納付しておくことに越したことはありません。
Q. 在留年数が10年に満たない場合、永住許可の可能性はまったくありませんか?
A. 国益要件では原則として引き続き10年以上の在留(うち5年以上は就労・居住資格による在留)が求められるとされていますが、日本人・永住者・特別永住者の配偶者や子については、この年数要件が短縮される特例が設けられているとされています。個々の状況によって当てはまる要件は異なります。

永住許可をめぐる基準は、今後も公式なガイドライン改定や国会審議を通じて更新されていく可能性があります。SUMIMOTO Hubのアプリでは、24時間対応のAIアドバイザーが、在留資格の整理や納税・年金の履行状況の確認ポイントなどを多言語で解説します。もっとも、実際の申請可否や個別の要件充足については、行政書士など有資格の専門家に確認することをおすすめします。

永住許可の最新動向を踏まえて準備を進めたい方へ

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