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変動金利、本当に上がった?半年ぶりの引き上げで返済はどう変わる

2026年8月31日、三菱UFJ銀行と三井住友銀行が相次いで、9月の住宅ローン変動型「最優遇金利」を0.25%引き上げると発表しました。三菱UFJは1.195%、三井住友は1.525%になります。日本経済新聞や読売新聞などの報道によれば、両行の店頭(基準)金利の引き上げは今年3月以来、半年ぶりの実際の引き上げで、背景には日本銀行が6月の金融政策決定会合で政策金利を1.0%程度へ引き上げたこと(約31年ぶりの水準とされます)があります。読売新聞は他行も追従する可能性に触れていますが、これは報道時点での見通しであり、各行の正式発表ではありません。

すでに変動金利で借りている人、これから借りようとしている人にとって気になるのは、この0.25%が自分の返済額にいつ・どう反映されるかです。「5年ルール」「125%ルール」という言葉もよく耳にしますが、すべての商品にあるとは限りません。固定金利への借り換えを考えるべきタイミングもあわせて、本記事で確認しておきたい点を整理します。個別の判断は、契約中の金融機関への確認をおすすめします。

0.25%の引き上げは、返済額にすぐ反映される?

多くの金融機関で「最優遇金利」は、信用力の高い借り手に対する基準であり、個々の借り手に実際に適用される金利は、そこに金融機関ごとの優遇幅を加味して決まります。基準金利が上がったからといって、全員の適用金利が同じ幅で動くとは限りません。

また、変動金利型の多くは「金利の見直し」と「返済額の見直し」を分けて運用しています。金利自体は半年ごとなど短い周期で見直されることが多い一方、月々の返済額は1年に1回など、より長い周期でしか変わらない商品も少なくありません。つまり、金利が上がった直後に返済額が変わらなくても、内部では元金と利息の配分が変わっている場合があります。

今回の引き上げを読むための数字(いずれも報道時点)

三菱UFJ 変動型・最優遇金利
1.195%

前月比 +0.25%

三井住友 変動型・最優遇金利
1.525%

前月比 +0.25%

日銀の政策金利
1.0%程度

2026年6月の会合で引き上げ。約31年ぶりの水準とされる

店頭金利引き上げの間隔
半年ぶり

前回は今年3月とされる

「5年ルール」「125%ルール」はどの商品にもある?

変動金利型のなかには、返済額そのものの見直しを5年ごとに限り、見直し時の増加幅を直前の返済額の125%までに抑える商品があります。これは法令上の一律の決まりではなく、金融機関・商品ごとの設計です。契約中、またはこれから契約する商品にこのルールがあるかどうかは、商品説明書や金銭消費貸借契約書で確認する必要があります。

このルールがある場合でも、注意したい点があります。返済額が据え置かれている間に金利が上がると、毎回の返済額に占める利息の割合が増え、元金の減り方が想定より遅くなります。極端な場合、利息が返済額を上回り、支払いきれない利息が元金に上乗せされる「未払利息」が発生する商品もあります。返済額が変わらないことと、負担が増えていないことは別の話です。

固定金利への借り換えは検討したほうがいい?

借り換えが有利かどうかは、残りの返済期間、借入残高、現在と借り換え先の金利差、そして諸費用(事務手数料・登記費用など)を総合して判断するもので、一律の答えはありません。目安としては、残りの返済期間が長く、借入残高が大きいほど、金利差が小さくても借り換えの効果が出やすいとされます。

実務上は、複数の金融機関から借り換え後の返済額シミュレーションと諸費用の見積もりを取り、現在の借入を継続した場合と数字で比べるのが確実です。「金利が上がりそうだから」という理由だけで急いで判断せず、諸費用を含めた総返済額で比較することをおすすめします。

外国籍で借りている場合、今回の引き上げで何を確認すべき?

在留資格の更新時期や勤続年数の条件は、金利の水準にかかわらず、借入時の審査条件として金融機関が定めているのが一般的です。金利が上がる局面では、返済負担率(年収に対する年間返済額の割合)の余裕が小さくなりやすいため、更新のタイミングで改めて家計に無理がないかを確認しておくと安心です。

なお、米財務長官が8月31日、日本政府・日本銀行が円高につながる措置を取るとの見方を示したと報じられています。これは市場の思惑を含む発言であり、為替や金利の先行きを断定するものではありませんが、金利環境が動きやすい局面にあることの背景として押さえておいてよいでしょう。

引き上げへの主な対応方法と留意点

対応方法向いている場面留意したい点
変動型を維持する返済に余裕があり、金利上昇に耐えられる家計見直し周期・上限ルールの有無を商品説明書で再確認
一部繰上返済をする手元資金に余裕があり、元金を早めに減らしたい手数料の有無、手元資金を減らしすぎないかの確認
固定金利へ借り換える残返済期間が長く、返済額を確定させたい諸費用を含めた総額での比較、審査のやり直しが必要

関連する主な法令

利息制限法 第 1 条
元本の額に応じた利息の上限(年15〜20%)を定めています。銀行の住宅ローン金利は通常この上限を大きく下回りますが、借入金利には法律上の上限があるという枠組み自体は知っておくとよいとされます。
銀行法 第 12 条の 2、銀行法施行規則 第 13 条の 3
銀行は契約締結前交付書面等により、金利の見直し方法や返済額の変更ルールを顧客に説明する義務を負うとされています。不明点は契約前にこの書面をもとに確認するのが実務的です。
民法 第 589 条
利息付き消費貸借では、借主は借入日以降の利息を支払う義務を負うとされています。金利が変動する契約では、見直し後の利息もこの条文の枠組みで発生します。

e-Gov 法令検索

よくある漏れと対策

  • 「最優遇金利」が上がったニュースを見て、自分の適用金利も同じ幅で上がったと思い込んだ。

    契約中の金融機関に、自分に適用される実際の金利がいつ・どう見直されるかを確認する。

  • 「5年ルール」があるからと安心し、返済額据え置き中に利息負担が増えていることに気づかなかった。

    年に一度、返済予定表や利息内訳の通知を確認し、未払利息が発生していないかチェックする。

  • 「金利が上がりそう」という理由だけで急いで固定金利に借り換え、諸費用を含めた総額では割高になった。

    複数行のシミュレーションと諸費用の見積もりを取り、総返済額で比較してから判断する。

  • 住所や連絡先の変更を金融機関に届け出ておらず、金利見直しの通知に気づかなかった。

    引っ越しや連絡先変更のたびに、契約中の金融機関へも変更を届け出る。

金利引き上げ後に確認したいこと

  • 自分に適用される実際の金利が、いつ・どの周期で見直されるかを確認した
  • 契約中の商品に「5年ルール」「125%ルール」があるかを商品説明書で確認した
  • 直近の返済予定表・利息内訳を取り寄せ、未払利息が発生していないか確認した
  • 固定金利への借り換えを検討する場合、複数行のシミュレーションと諸費用の見積もりを取った
  • 現在の借入を続けた場合との総返済額を比較した
  • 在留資格の更新時期・勤続年数などの条件を、返済負担率とあわせて再確認した
  • 住所・連絡先の変更を金融機関に届け出ている

よくある質問

Q. 変動金利が0.25%上がったら、来月から返済額も上がりますか?
A. 商品によります。金利の見直しと返済額の見直しは周期が異なる場合が多く、返済額がすぐ変わるとは限りません。契約中の金融機関に確認するのが確実です。
Q. 「5年ルール」「125%ルール」はすべての住宅ローンにありますか?
A. いいえ。法令上の一律の決まりではなく、金融機関・商品ごとの設計です。商品説明書や契約書で自分の借入にこのルールがあるかを確認してください。
Q. 今から固定金利で借りたほうが安心ですか?
A. 一概には言えません。当初の金利水準や残りの返済期間、家計の余裕度によって向き不向きが変わります。複数の金融機関から見積もりを取って比較することをおすすめします。
Q. 外国籍でも、今回のような金利引き上げの通知はきちんと届きますか?
A. 契約時に届け出た住所・連絡先に、日本語での通知が届くのが一般的です。多言語対応の有無は金融機関により異なるため、契約時に確認しておくと安心です。

SUMIMOTO Hub のアプリでは、24時間対応のAIアドバイザーが、返済予定表の読み方や金利見直しの仕組みを多言語で解説します。金利が動く局面ほど、通知や契約書の内容を早めに確認しておく意味が大きくなります。最終的な借り換えや返済計画の判断は、契約中の金融機関や税理士など有資格の専門家にご確認ください。

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