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浸水想定区域でも家を買っていい?ハザードマップで読み解く立地選び

海外から日本の不動産を探していると、「この辺りはハザードマップで浸水想定区域に入っている」と聞いて、それだけで検討先から外してしまうケースが少なくありません。日本は台風や豪雨のニュースが毎年報じられるため、地図上の色分けを見ただけで不安になるのは自然な反応です。

しかし実務上、浸水想定区域に該当すること自体は「買ってはいけない」という意味ではないとされています。本記事では、なぜ不動産取引でハザードマップの説明が必須化されているのか、色分けをどう読めばよいか、購入判断で押さえておきたいポイントを整理します。

浸水リスクの説明は宅建業法で義務なの?

2020年の宅地建物取引業法施行規則改正により、水防法に基づく洪水浸水想定区域内にある宅地・建物については、重要事項説明(宅建業法第35条)の中で、水害ハザードマップにおける対象物件の所在地を示すことが宅地建物取引業者に義務付けられたとされています。

つまり、仲介業者から「この物件はハザードマップ上、浸水想定区域に含まれています」という説明を受けること自体は、リスクが特別高いことを意味するわけではなく、法令に沿った通常の手続きだと理解しておくと安心です。

色が塗られている=住めないという意味なの?

ハザードマップの色分けは、想定し得る最大規模の降雨等を前提にしたシミュレーション結果であり、その場所で必ず浸水が起きると予告しているわけではないとされています。同じ浸水想定区域でも、想定浸水深が浅い区域と深い区域では、取るべき対策が大きく異なります。

実務上は、色の有無だけで一律に判断するのではなく、想定される浸水の深さ・継続時間、避難場所までの距離、建物自体の構造(高床・上層階の有無)などをあわせて確認することが役立つとされています。

押さえておきたい制度の数字

水害ハザードマップの説明が義務化された年
2020

宅建業法施行規則改正(一般的な整理)

重要事項説明を定める宅地建物取引業法の条文
35

水害リスクの説明もこの条に基づくとされる

水防法に基づく主なハザードマップの種類
3種類前後

洪水・内水・高潮(対象河川や地域により有無は異なる)

国のポータルサイトで重ねられる主なハザード情報
5種類前後

洪水・土砂災害・高潮・津波・道路防災情報など(自治体により異なる)

重ねるハザードマップでは何を確認できるの?

国土交通省が公開するハザードマップポータルサイトでは、洪水・内水氾濫・高潮・津波・土砂災害といった複数のリスクを、住所を入力するだけで重ねて確認できるとされています。購入を検討する物件だけでなく、通勤・通学経路や最寄りの避難場所についてもあわせて確認しておくと、生活面での判断材料が増えます。

自治体によっては独自の浸水シミュレーションや避難計画を公表している場合もあるため、国のポータルサイトに加えて、対象エリアの市区町村サイトもあわせて確認することが実務上勧められます。

根拠となる法令・制度

宅地建物取引業法 第35条
重要事項説明の対象事項を定める条文。改正により水害ハザードマップに関する事項が追加されたとされています。
同法施行規則 第16条の4の3
水害ハザードマップにおける対象物件の所在地の説明を、重要事項説明の具体的な内容として定めているとされています。
水防法
洪水・内水・高潮に関するハザードマップ作成の根拠となる法令とされています。

国土交通省 ハザードマップポータルサイト

主な災害リスクと確認方法(考え方の整理)

リスク主な確認先購入判断での視点
洪水・内水氾濫国交省ハザードマップポータル/河川管理者想定浸水深・継続時間、1階の用途
高潮・津波同ポータル/沿岸自治体海岸からの距離、避難場所までの経路と時間
土砂災害都道府県の土砂災害警戒区域図斜面からの距離、造成年代
地震・液状化自治体の地盤・液状化マップ地盤の種類、過去の埋立て履歴

リスクが分かったうえで、どんな対策ができるの?

浸水想定区域に該当するからといって、必ずしも検討から外す必要はないとされています。想定浸水深が浅い場合や、上層階を主な生活空間とする場合など、リスクの受け止め方は物件ごとに異なります。

火災保険に水災特約を付帯するかどうかも、立地のリスクに応じて検討する事項のひとつとされています。保険料や補償内容は保険会社によって異なるため、契約前に複数社で条件を比較しておくことが実務上役立ちます。

よくある漏れと対策

  • 地図の色だけを見て検討先から即座に外し、想定浸水深や継続時間を確認しなかった。

    同じ「浸水想定区域」でも深さ・継続時間は物件ごとに異なるため、ポータルサイトで数値まで確認する。

  • 重要事項説明で一度説明を受けただけで満足し、契約前に自分では再確認しなかった。

    説明内容をメモし、契約までの間に自分でも国のポータルサイトと自治体資料を照らし合わせる。

  • 火災保険に水災特約を付けるかどうかを、契約直前まで検討していなかった。

    立地のリスクが分かった時点で、複数の保険会社に水災特約の要否と保険料を問い合わせる。

  • 避難場所は確認したが、そこまでの経路や所要時間は調べていなかった。

    実際に地図上で経路をたどり、浸水時に通行できない道路がないかもあわせて確認する。

立地の災害リスクを確認するときのチェックリスト

  • 対象物件の住所をハザードマップポータルサイトで確認した
  • 想定浸水深・継続時間など数値レベルの情報を確認した
  • 土砂災害警戒区域・地盤の液状化リスクもあわせて確認した
  • 最寄りの避難場所と、そこまでの経路・所要時間を確認した
  • 重要事項説明の内容を自分でも国・自治体資料と照らし合わせた
  • 火災保険における水災特約の要否を複数社に問い合わせた

よくある質問

Q. 浸水想定区域に入っている物件は避けたほうがいいですか?
A. 想定浸水深や継続時間は物件ごとに大きく異なるため、区域に入っているという事実だけで一律に避ける必要はないとされています。数値レベルの情報まで確認したうえで判断することが実務上勧められます。
Q. 重要事項説明でハザードマップの説明を受ければ、それ以上確認しなくても大丈夫ですか?
A. 説明を受けること自体は法令上の手続きですが、内容を十分に理解するためには、契約前に自分でもポータルサイトや自治体資料を確認しておくことが実務上役立つとされています。
Q. 水災特約は必ず付けたほうがいいのですか?
A. 立地のリスクや希望する補償内容によって必要性は異なるとされています。複数の保険会社に条件を問い合わせ、保険料と補償内容を比較したうえで判断することをおすすめします。
Q. ハザードマップは購入する物件だけ見ればいいですか?
A. 通勤・通学経路や最寄りの避難場所についても確認しておくと、購入後の生活面での判断材料が増えるとされています。

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立地の災害リスクを踏まえて検討したい方へ

SUMIMOTO Hubのサービス資料をお送りします。ハザードマップの読み方や専門家のご紹介もあわせてご案内します。

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