買った年の固定資産税は誰が払う?中古物件の売買で行う「日割り精算」の考え方
執筆:SUMIMOTO 株式会社編集方針
中古の物件を買うと、引渡しのときに「固定資産税の精算金」を請求されることがあります。その年の納税通知書は売主に届くのに、なぜ買主も払うのか、疑問に思う方は少なくありません。
この記事では、固定資産税・都市計画税の課税のしくみと、売買時の日割り精算の考え方を、計算例を使って解説します。金額は目安であり、実際の精算方法は売買契約書で必ず確認してください。
固定資産税は、誰に課税される?
固定資産税は、毎年1月1日(賦課期日)時点で、固定資産課税台帳に所有者として登録されている人に課されます。標準税率は1.4%とされ、実際の税額は市区町村が評価額をもとに算定して、納税通知書で知らせます。
都市計画税は、市街化区域内などにある土地・建物の所有者に、市区町村が課すことのできる税です。固定資産税とあわせて通知されるのが一般的です。
根拠となる法令
- 地方税法 第 343 条 第 1 項
- 固定資産税は、固定資産の所有者に課されるものとされています。
- 地方税法 第 350 条 第 1 項
- 固定資産税の標準税率は、100分の1.4とされています。
- 地方税法 第 359 条
- 固定資産税の賦課期日は、当該年度の初日の属する年の1月1日とされています。
- 地方税法 第 702 条 第 1 項
- 市町村は、都市計画事業などの費用に充てるため、一定の区域内の土地・家屋の所有者に都市計画税を課することができるとされています。
年の途中で買ったとき、税はどう分ける?
法律上の納税義務者は、1月1日時点の所有者(売主)です。そのため、その年の納税通知書は売主に届き、売主が全額を納めます。しかし、引渡し後の期間は買主が物件を使うため、実務では売主と買主で日割りで負担を分ける慣行があります。
この精算は法律の定めではなく、売買契約書の特約で行うものです。起算日は、1月1日とする例(関東に多い)と、4月1日とする例(関西に多い)があるとされ、地域によって異なります。契約書の定めを確認しましょう。
日割り精算の基本(目安)
| 項目 | 納税義務者 | 精算の考え方 |
|---|---|---|
| 固定資産税 | 1月1日時点の所有者(売主) | 引渡日以降の日数分を買主が売主に支払う |
| 都市計画税 | 1月1日時点の所有者(売主) | 固定資産税と同様に日割りで精算する |
| 起算日 | 契約書の定めによる | 1月1日起算または4月1日起算の例がある |
この記事で押さえる数字
- 固定資産税の賦課期日
- 1月1日
- 固定資産税の標準税率
- 1.4%
- 精算金の計算例
- 60,493円
この日の所有者が納税義務者
市区町村により異なる場合あり
年税額12万円、7月1日引渡し
精算金はいくらになる?
計算の例です。年税額が12万円の物件を、1月1日起算で、7月1日に引き渡すとします。7月1日から12月31日までは184日です。買主の負担は、12万円×184日÷365日=約60,493円になります。
売主の負担は、1月1日から6月30日までの181日分で、12万円×181日÷365日=約59,507円です。両者を合わせると、年税額の12万円になります。
注意したいのは、新年度の税額が確定する前に引渡しがある場合です。このときは、前年度の税額を基準に精算し、確定後に再精算しない特約とする例が多いため、契約書で確認してください。
契約前に何を確認しておけばいい?
海外在住の方は、立会いができないぶん、書面での確認が重要になります。重要事項説明書と売買契約書に、精算の起算日・対象税目・計算方法が書かれているかを確認しましょう。
また、買った翌年からは、買主の名義で納税通知書が届きます。海外に住んでいる場合は、通知の送付先を市区町村に届け出るか、納税管理人を定めて、納付が遅れないようにしてください。
よくある漏れと対策
✕精算金を資金計画に入れておらず、引渡し直前に追加の費用が必要になった。
→諸費用の見積もりに、固定資産税・都市計画税の精算金を含めてもらう。
✕起算日が1月1日か4月1日かを確認せず、想定と違う金額を請求された。
→契約書の起算日と、日数の数え方を事前に確認する。
✕引渡しの翌年、納税通知書が売主の住所に届き続け、納付が遅れた。
→所有権移転後に、通知の送付先や納税管理人を市区町村に届け出る。
✕精算書の内訳を確認せず、都市計画税の有無を見落とした。
→精算書で、対象税目と日数を一つずつ確認する。
固定資産税の精算チェックリスト
- 精算の起算日(1月1日または4月1日)を契約書で確認した
- 精算の対象となる税目(固定資産税・都市計画税)を確認した
- 引渡日と日数の数え方を確認した
- 精算金の概算額を資金計画に入れた
- 翌年以降の納税通知書の送付先を確認した
- 不明点は宅地建物取引士または税理士に質問した
よくある質問
- Q. 精算金は交渉できる?
- A. 精算は契約書の特約で行うため、契約前であれば相談の余地があります。一般的な慣行から外れる場合は、理由を確認しましょう。
- Q. 新築物件でも精算はある?
- A. 売主から直接購入する新築物件でも、年の途中の引渡しでは精算を行う例が一般的です。契約書の定めを確認してください。
- Q. 固定資産税の金額はどこで確認できる?
- A. 前年度の納税通知書や、売主から提示される課税明細書で確認できます。市区町村に固定資産評価証明書を請求する方法もあります。
- Q. 引渡しが年末年始をまたぐ場合は?
- A. 1月1日をまたぐと、新しい年の所有者が納税義務者になります。精算の対象年度が変わるため、契約書の日付と起算日を確認してください。
SUMIMOTO Hub のアプリでは、24 時間対応の AI アドバイザーが、固定資産税や諸費用の精算の考え方を多言語で解説します。実際の精算金額や税額の判断は、宅地建物取引士や税理士など有資格の専門家にも確認してください。
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参考資料・出典
本記事は公開時点の一般的な情報で、法務・税務・投資に関する個別の助言ではありません。記事の作成には生成 AI を活用しています。編集方針
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